ショートショートギャラリー1:創作ひろば「もな歌」

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[常設] ショートショートギャラリー1
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 ※ 以下の作品の初出Ask Monaアイコン自作の短歌を書いていく3

580 :みゅーずぽFX九段(LFX):2015/03/05 16:15:17 ←送る

 就活

M氏は就活生だ。今日は面接まで漕ぎ着けた、暗号通貨の会社にやって来た。気合いが入っている。
面接官は質問した。
「数あるコインの中で、何が1番素晴らしい思いますか?」
M氏は緊張からか、呼吸が荒い。
「ふぅー....っと...コインですか....えー...っと......うーん....ひーひー......」
面接官はすぐに言った。
「これで面接を終了します...」

M氏に春は来るのか。
 
603 :なのはな八段(WPH):2015/03/05 21:30:06 ←送る

 「目的地が見つかりません。」

「目的地が見つかりません。」
運転前に設定したカーナビから出た音声が僕の胸を締めた。なぜか僕の人生について言われている気がしたから。予想した未来が来たことなんて無い。
誰でもそうだと思うけど、いいことばっかりは続かない。思い通りに進まない。
なりたかった職業には就けなかった。大好きな彼女に振られた。3ヶ月間に5度の友達の結婚式に、少ない貯金は大きく減った。職場で同僚にイラつき、一日気分が悪い。思いっきり転んでひざを擦り剥いて、血が出て痛い。
でも、ひざを擦り剥いたところがネタで、飲み会で盛り上がった。イラついて帰った仕事終わりに飲んだ缶ビールがとてもうまかった。結婚式のご祝儀は高いけど、友達の嬉しそうな顔に心からおめでとうと思った。
大好きな彼女はもう僕の近くには居ないけど、ずいぶん経って傷が癒えて優しくなれた気がするんだ。
なりたい職業には就けなかったけど、今の仕事もそう悪くは無いよ。誰でもそうだと思うけど、いいことばっかりは続かない。でも、最近それでいいんじゃないかと思うんだ。僕の目的地はいまだに見つかりません。
だけど。
最近、小さな夢が出来たんだ。叶うかどうか分からないけど、自分の未来を愛そうかな。これからもそうだろう。出来事にいいも悪いも含むならそれを愛そうと思うんだ。

620 :なのはな八段(WPH):2015/03/06 17:39:06 ←送る

 春の匂い

ラジオは、チューニングを合わせると、その放送局の番組を流し続けてくれる。心地よい音楽に陽気なパーソナリティ、最近のホットなニュースに、気の効いた企画、時には人生に必要な哲学までくれるのだ。似たように、私はあるときから、一人の男の子にチューニングを合わせてしまった。チューニングは外れそうに無い。彼の情報やら、妄想を含む行動が私の頭で反芻している。小さなきっかけで知り合った彼は、私の好きなラジオのように、私を楽しませてくれる。抑揚のある声で洒落た会話、笑いが耐えない話題に気付くとホロッと来る言葉までくれる。どこで仕入れたか分からない言葉が私の知的欲求をさらっていく。しかも私好みのイケメン。興味は膨れ上がっていく。寝る前には彼から来たメールを何度も読み返し、起きて一番にすることは彼から寝ている間にメールが来てないかをチェックする。彼の好きそうなカフェや居酒屋を見つければ、一緒に行く妄想を一通りしてから現実に戻り、誘い文句を探して現実にしようとして頭の中で葛藤する。
外の天気はこの前まで刺さるように冷たかった風が、気が付くと暖かな日、いつもの道とは違う道を通った帰り道。
目の前に一片の花びらが落ちる。薄い桃色のそれは時間をかけて舞い落ちて目の前を通過して私のパンプスの上にのる。
まだまだ見上げた視界の先はゴツゴツした木から伸びる枝のトンネル。ところどころに見える枝の先に芽吹く次の季節の知らせ。今朝ラジオで聞いた天気予報は確か、来週まで晴れるはずだ。さて、綺麗なものを好きな人と見たいと思うのは何故だろう。
妄想をする行程を省いて彼にメールをする。
《今度の休みに、桜を見に行きませんか?きっと丁度いい頃だと思います。》すぐにメールが来た。
《綺麗なモノを一緒に見ると、離れるのが辛くなります。》
私は嬉しさが止まらず、すぐにメールを返す。
《綺麗なものを一緒に見ると、また、会いたくなります。》
あらら、今年の春は春らしくなるのか。

636 :Pearl五段(AZQ):2015/03/07 01:31:09 ←送る

 

晩冬は別れの季節。
春を迎えるために、
新たな生活を迎えるために、
人は別れる。

彼が住み慣れた家の前に、トラックが一台。
彼が住み慣れた部屋の中に残るのは、そこに住んでいたという面影だけ。
「行ってきます」
見送る家族に手を振り、彼は歩いていく。
夢を追って、歩きだした。
春風が彼を追い抜いた。彼はそれを追いかけた。

春は出会いの季節。
新たな生活の中で、人は出会う。

639 :iNAO五段(HDX):2015/03/07 14:58:01 ←送る

 夜桜

  川沿いに咲く夜桜の木の下にB氏は座り込む。空を見上げると、雲間から僅かに月明りが差し込んでいた。
  B氏はコートを着ていたが、それでもなお、夜風は彼に冷たい。
  桜の木の下には、昔、B氏が飼っていた愛犬が眠っている。今日はその命日だった。
  B氏は桜の幹を撫でる。この木はB氏の幼い頃には枯れかけていた。それが、今では花をつけるようになっていた。
  突然、B氏は肩を叩かれる。振り向くと見知らぬ少女が立っていた。
  驚いて木の幹に頭をぶつける。少女はそれを見て小さく笑った。
  少女はB氏の隣に座ると自分のことを語りだした。
  毎日B氏を見ていたこと、
  桜が枯れないように尽力してくれたこと、
  そして――、自分がB氏のことを好いていること。
  少女は小さくはにかむ。月明りに照らされた彼女の表情がB氏には、はっきりと見えた。その表情に彼は一つの面影を見る。
  少女は立ち上がり、彼に背を向けると桜の幹の向こう側に姿を消した。B氏はそれを追いかける。
  そこに、少女の姿はなかった。
  代わりに、かつてB氏が作った小さな墓碑が桜の花弁に包まれるように置かれていた。

648 :かるかん四段(SUB):2015/03/08 01:57:51 ←送る

 もうすぐ……

はあはあ、と荒い息が漏れる。もうすぐだ……。
目の前にいる彼女も苦しそうだ。クライマックスは近い……そう確信する。

照明を落とした暗く静かな部屋には、ぶつかり合う音と興奮を抑えきれない自分の吐息、そして彼女が鳴く声だけが聞こえる。
彼女の一挙一動に体がびくりと反応する。体の一点に全神経が集中する。
最高の気分だ……!

そして、来た。
あと数秒か数十秒か、そこで終わりというタイミングで、ぞわりと背筋を震わすようなその時が。
大丈夫。イケる、絶対にイケるはず……確認の意味を込めて彼女を見つめる。

彼女は僕の視線を受けると、微笑みながら囁いた。

出して………

いや。これは僕の幻聴なのかもしれない。彼女がこんなことを言うはずはないのだ。

出して…………中…………

でも、ここで行かなければ男じゃない。僕は知らず知らずのうちに吠え、ありったけの力を込めて放出する……!

「ロン。大三元」

僕は死んだ。

663 :ボウメ六段(DHK):2015/03/09 01:25:12 ←送る

 三人目の英雄

この国には古来より二人の英雄の話が語り継がれていた。
一人目の英雄は国を創り、決まり事を定め、国の基礎を築き上げた。
二人目の英雄は軍を率いて敵国の襲撃を防ぎ、国を救った。

だが、近年は政権が暴走して国内の治安が悪くなり、国民の多くが三人目の英雄を求めていた。

そんな中、ある一人の男が三人目の英雄になるべく立ち上がった。
男はその溢れ出るカリスマから、国民を団結させ、政権を立ち退かせることに成功した。

これで私は三人目の英雄になれる。そう男は確信していた。
しかし、彼の妻は彼に言った。
「貴方は三人目にはふさわしくないわ、だって貴方は春ですもの。」

そう、彼の名前は春だったのだ。

709 :ボウメ六段(DHK):2015/03/12 01:52:23 ←送る

 Monacoinの育て方

この広大なインターネットの土地の中にaskmonaという畑があります。
畑は既に耕されており、誰でもトピックという種を蒔くことができます。
種を蒔いたら、レスを与えて育ててあげましょう。
レスを沢山与えるとトピックがどんとん伸びていき、やがて青や赤、時には金色の花が咲きます。
レスが1000まで到達した時には、きっと貴方を含め多くの人がMonacoinを収穫できているはずです。

今はモナーの春と言われる種蒔きに適した時期です。
皆さんは既に沢山の種を持っています、今こそ種を蒔いてMonacoinの育成を始めませんか?

719 :iNAO五段(HDX):2015/03/13 00:28:54 ←送る

 春の恋

  春先に、M氏は公園のベンチに座る一人の女性を見かける。風に舞う彼女の髪は桜に似た色をしていた。
  彼女を見かけてからしばらくして、暇さえあれば公園に足を運び、彼女を探すことが多くなっていることに気づく。
  生まれてこの方、異性には興味を持ったことがなかったM氏だが、彼女にだけは興味が湧いていた。
  ある日、M氏は女性に話かけてみることにした。自分の中で渦巻く感情に整理を付けようとしたのである。
「隣に座っても、いいでしょうか」M氏が言った。
  女性はM氏を下から上まで見ると小さく頷く。
  M氏は雲一つない青空を見上げる。何か話しかけたいと思うが何も思い浮かばない。異性との会話は苦手だった。すると女性が口を開く。
「桜がお好きなのですか?」か細く、それでいて澄み切った女性の声。
  突然のことにM氏は目を見開く。どうにか自分を落ち着かせて頷いた。
「好きですよ。綺麗ですから」あなたのように、と言いかけてM氏は視線を逸らす。
  M氏の言葉に女性は目を細める。
「私もです」
  風が吹いた。振り向いて、靡く景色と彼女の笑みを見たM氏は、これが恋というものかと思った。

809 :iNAO五段(HDX):2015/03/18 23:33:12 ←送る

 いつかの未来:春

  それは暗号通貨専用の携帯端末が開発され、人々が貨幣と同じように暗号通貨を持った時代。
  C氏は交換屋だった。彼が価値があると認めれば、何でも望むものと交換してくれるのだ。
  いつものように暗号通貨の両替をしていると、一人の少年が彼の前に現れた。
  珍しいこともあるものだとC氏が少年を見つめると、少年は両手いっぱいの桜の花をC氏に見せる。
「これと、お金を交換してください。なんでもいいのです」
  必死に集めたのだろう。見れば少年の服装はところどころが白んでいた。
「どうして、交換してほしいんだい?」C氏はゆっくりと問う。
「お金があれば、何かできる気がするんです」少年が言った。
  C氏は微笑むと少年から桜を受けとり、一枚のカードを手渡した。
  少年はカードとC氏の顔を交互に見る。カードのインジケータには1Monaと表示されていた。
「それは、MonaCoinという暗号通貨のカードだよ」C氏が言った。「私が一番好きな通貨さ」
  少年はC氏に頭を下げると、振り向いて走りだす。その背中を見送りながら、C氏は自分がMonaCoinに初めて触れたときのことを思い出していた。


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